第36回IFoLGはセントラル･インディアナ･レザークラフターズの主催により、インディアナポリスで行われました。

　今回のIFoLGは僕にとって一生忘れる事のできないものになりました。僕の作品（パース）が“BEST OF SHOW”に選ばれたのです。参加作品220点以上の中で最優秀（グランプリ）に輝いたのです。

　いつもの様にレセプションでの食事の後、各入賞者の発表があり、僕のパースはマスター部門のバッグ部門の“BEST OF CATEGORY”（部門最優秀）に選ばれてはいたのですが、何しろマスター部門にはロズ・ケーン、ジム・リネルを始めとするスツールマン賞受賞者が何人も出品していて、当然の如く、絵画部門などで部門最優秀を取っていたので、僕がグランプリをいただけるとは思っていなかったのです。アナウンスされた時には、嫁さんと二人ポカーンとして、同じテーブルのジョージ・グロスから“コングラチュレーション”と握手を求められ、僕なんだ、と、我に返った次第でした。いつも気丈な嫁さんは泣き出すし、僕はこちこちで、壇上までどうやって歩いていったか覚えていません。

　レザークラフトを始めた頃は、すごいなこんなコンテストがあるんだと、感心ばかりしていました。 1996年にオクラホマシティのレザーアーティスト･オブ･アメリカ主催のセミナーに参加してからはいつかはこのコンテストに参加できればなー、と思い、1997年にロブさんが始めて僕の作品が出展できる様に手配してくださり、1998年自分自身も参加するようになりました。過去4回のコンテストでも部門最優秀賞は何度かいただきましたが、1998年度の“BEST OF SHOW”に輝いたシルバー・フォクスの作品に始まり、2001年のロズ・ケーンの作品までどれもこれも素晴らしく毎年感嘆させられ、まだまだ勉強して進歩していかないといけないと思い、来年もがんばろうと励みにしてきました。だから今回の受賞は本当にとてもとても嬉しかったです。

　ただ一人師と仰ぐロブバー氏がここに居てくれたらどんなに喜んでくれたかと涙がこみあげて来ました。彼はもっているもの全てを惜しげもなく、教えてくれました。そしていつも励まし、見守ってくれました。ロブさんの亡くなった年2002年に僕が“BEST OF SHOW”をいただいたという事はきっとロブさんが応援してくれていたのだと思います。

　ありがとうロブさん。そして今まで僕の事をサポートして下さった皆さんに心から感謝いたします。ありがとうございました。

• アメリカのトップレザーアーティストで立体革絵（Embossment）の創始者。
• 世界中に立体革絵を広げ、日本でも何度か講習会を開く。スツールマン賞受賞。

• レザークラフトを志す人が必ず勉強するというアル・スツールマンを敬して創られた賞。一年に一人(たまに二人)選ばれる。
• 受賞者にはシルバー・フォクス、カーラ・バン・ホーン等がいる。